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2004年ドラえもん&パーマン映画感想

 オールナイトのレポについてはこちらに書いています。

・「ドラえもん ワンニャン時空伝」
 定番となっているOP前の「ドラえもぉ〜ん」が、今回一工夫変えられた。それはさておき、なんといっても、84分という尺では描ききれないほどボリュームを押し込んだために、一つ一つの場面において、掘り下げた描き方ができなくなった。そのため、印象に残る場面がない。

 例えば、現代世界でイチを拾ってから、ワンニャン国に場面が移るまでの時間が短いため、所々に現代世界でイチと遊ぶ回想シーンを入れても、感動的にならなかった。また、ドラえもんの映画では、いつのまにか「のび太は格好良くなる、ジャイアンはやさしくなる」などの不文律のようなものができあがっているが、今回の映画でものび太は格好良すぎる。というか、それを考慮してもあまりにものび太がのび太じゃなさすぎる。難しい説明をされてもちんぷんかんぷんになる事もなく、スネ夫に「のび太だったら・・・」と馬鹿にされても逆ギレしたり落ち込む事もなく完全無視、そこで一言セリフがほしいという場面でことごとく黙り込んでいた。ドラえもんも3億年前のワンニャン国に迷い込んでタイムマシンが壊れても全く動揺せず「これくらいの科学を持つ国ならタイムマシンはすぐに直されだろう」という始末。随分賢くなったもんだ。25年間で数々の修羅場を乗り越えてきたからか?

 ゲストキャラも多すぎる。ワンニャン国でのび太はハチ(イチ)、しずかにはチーコ、スネ夫にはダク、ジャイアンにはブルタローとそれぞれお友達ができたが、尺が短いためか、中盤で遊ぶ場面もなく、それでいてラストシーンで感動的な別れを要求するのも酷な事であった。以上のように、それぞれのキャラクターがキャラクターとして立っていなかった。とどめは、イチの思い出の品であるけん玉に、出すだけでお涙ちょうだいが補償されているのび太のお婆ちゃんを絡ませたのはさすがに口をつぐんでしまった。お婆ちゃんが長編に出たのはもちろん初めてである。

 細かいつっこみどころも多い。素朴な疑問。のび太達はワンニャン国に何日いたのか。朝が来て夜になる日常的なシーンが描かれていないので、ずっと昼間にも思えた。あれだけの文明を持ちながら、隕石が落ちてくるという大統領の演説が、実際に隕石が落ちてくる直前になされるのは根本的におかしい。隕石が落ちてくる場面も、過去に「竜の騎士」で科学的な説明をやっていただけに、非常にしょぼく見えた。ドラえもんは冒頭でミイちゃんとデートしておきながらチーコに目からハートマークを出すほどぞっこんになっていたけどね。

 作画面では昨年に引き続き作画総監督が渡辺歩となり、キャラクターの造形に、かなり氏の個性が入っている。普段のテレビシリーズにおいても渡辺歩作画監督回は独特のキャラクターデザインだったが、それにも増して、テレビシリーズとはかなり印象が違う。ルパン三世も映画でのキャラデザがテレビシリーズと異なっていたが、渡辺歩の作画に好意的な印象を持っていないので、今回の映画でも非常に違和感を感じた。また、所々作画が乱れていた様な印象も持った。

 次に、声優面。藤子・F・不二雄没後もはや恒例化してしまった芸能人による声優起用。今回は泉谷しげると島谷ひとみ。演技についてはお察しください・・・。スポーツ新聞やワイドショーの記事になるという理由だけで起用しているような気がする。テレ朝の渡辺宣嗣アナも出ていた。その他の声優はイチ役に創世日記以来となる林原めぐみ@妊娠中が起用されたのをはじめ、関智一、飯塚昭三、山口奈々、かないみか、古川登志夫、緒方賢一、島田敏、大平透、阪脩など大ベテラン声優を多く起用した。ややこしいのは歌姫のシャミー役がかないみかである事。劇中で2回も島谷ひとみの声でYUME日和を歌っているから、そのまま島谷ひとみが演じているではないかと思う人もいるかもしれないが、島谷が演じたのはチーコという別のキャラである。エンディングを含めて3回もYUME日和が流れると、avexからの圧力があったのかとも思ってしまう。かないみかが歌も歌ってくれたらうれしいのだが、それはないんですよヴァニラさん。昨年に引き続き、テレビで普段流れているED曲がそのまま映画のEDになったけど、やっぱり映画には新曲を使ってほしい。それとも映画使用予定曲を事前にテレビで流す方針に変えたのか?

 結局、お子様向け映画であるからという認識がどこかにあって甘い作りになった割には話が難しくなり中途半端になってしまったという事か。詰め込みすぎて無理のある内容になっているため、子供が1回見ただけでストーリー全体の流れを理解できるのか。その場その場で使い捨ての笑いを取る演出を随所に盛り込んで笑わせて「今年は面白かった」と言わせてるだけなのかもしれない。というわけで残念ながら非常に厳しい評価をせざるを得ない。ドルビーサラウンドによる立体的な音響はよかったけどね。6.1chまたは7.1chで作られていたのか胸が響いてきて、耳ではなく胸で聴いている感じがした。でも、またDVD化される際には非スクイーズ4:3レターボックスにドルビーデジタル2chという極悪仕様になるのだろう。その点はバンダイビジュアルから発売されているクレヨンしんちゃんを見習えとポニーキャニオン(どちらかというと小学館か?)にきつく言いたい。

 ところで、このシャミーというキャラ。GS美神第19巻「ピンチでデート!!」に登場したマッキーの恋人マニーキャットにそっくりに見えたのは単なる偶然であろうか・・・。
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・「Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン!アシでポン!」
 いきなり仮面ライダー風のナレーションで始まる。しかも声は中江真司。最近だとトリビアでおなじみの声と説明した方がわかりやすいか?冒頭は昨年の映画の使い回し。初めて見る観客にも一応の配慮はしている。渡辺歩が監督・脚本を担当したため、冒頭からいきなりパーマン1号が極端な崩し顔になる。観客大ウケだったけど複雑な心境。全悪連のドン石川と部下達は昨年に引き続いての登場。昨年の映画は制作期間が十分に取れずCGがあまりにも陳腐だったが、今年はProdactionIGに任せたため、十分に見られるレベルになった。お話はまあまあ面白かったけど。タコ型の機械を人間の頭に載せて洗脳させて世界征服をたくらむという展開を見て不謹慎ながらオウム真理教を連想してしまった。渡辺歩はドラえもんよりパーマンのような作品の方が絶対向いていると思う。

 声優面。昨年の映画で一番ファンを幻滅させたのはパー子役の増山江威子があまりにも変わり果てた年老いた声になっていた事であろう。昨年のあの声はパー子よりはオバQのU子であった。だが、今年は放映当時の7、8割は声が戻っていた。時々怪しくはなるものの、驚異的な回復ぶりである。ゲストキャラは昨年は池田秀一@シャアだったが、今年は広川太一郎である。何か狙っているのか?EDはパーマンの三輪勝恵に広川太一郎の掛け声が入るパターン。しかも歌詞表示付きである。脚本に最初から書いてあるのか、それともアドリブなのか、本編からEDまで広川太一郎節全快であった。冒頭の中江真司によるナレーションといい、こういうツボに来る配役の仕方はいいと思う。


・「ドラえもんアニバーサリー25」
 全くPRされていないが、同時上映作品はもう一本あった。パーマンが終わった直後にこれが流れて、なんなんだと思った。内容は、軽快なBGMに乗せてドラ映画の25年間を振り返るという5分間のショートムービー。といっても映画本編からの使い回しは一切なく、高倉佳根作画監督による渡辺歩よりさらに増した独特の造形のドラえもんが画面を走り回った。監督が本郷みつるなので、同氏が何本か演出した「エスパー魔美」と、監督した「チンプイ」と「21エモン」も登場。テレビでは絶対に放送されないと思うので、見たかったら劇場に足を運ぶしかない。


おことわり
 念のため記しますが、ここで書いたのは私TOJHOの個人的な感想です。第3者に強要するものではありません。長々と最後まで読んでくださりありがとうございました。

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コメント

トラックバックありがとうございました。たいへん深く読み応えのある鑑賞記録で、楽しくいろいろな情報を知ることができました。

ここ数年のドラえもん映画にはほとほと失望させられているのですが、藤子不二雄亡き今、かつてのような輝きを期待することは無理なのでしょうかね。また他のエントリも拝見させていただきます。

小さい頃はよく映画館にドラえもんの映画を見に行ったけど、
最近のドラえもんの映画はおもしろくないね。
テレビのドラえもんも新作よりも旧作のほうが笑えるな。

トラックバックありがとうございます。
ドラえもんも、こうしてこの記事を読んでいくと深いですねえ。僕は、20年ぶりぐらいにみたので、単純に楽しめましたけど。ただ、4歳の子供を連れて行ったのですが、子供にはストーリーの展開がちょっと説明不足で、理解するには難しいかなあとは思ってましたが。

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